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保育 ヨコミネ式, 保育士

保育士と保護者が考えるヨコミネ式のメリットデメリット

ヨコミネ式
ヨコミネ式

前回からご紹介してきた、ヨコミネ式教育法。

ヨコミネ式教育法は、多くの保育士や保護者から注目を集め、さまざまな意見があげられています。ここでは、そのメリットやデメリットに関する意見を見ていきましょう。

 

★前回までの記事はこちら★

「ヨコミネ式教育法」の気になる特徴とは

ヨコミネ式教育法が関心を集めるポイント

ヨコミネ式
ヨコミネ式

ヨコミネ式のメリット・良い点

自ら設定した目標に向かって、一生懸命練習する子どもたちの姿にたくましさを感じました。私が勤めている保育園では、子どもたちが今後の人生で経験するであろう困難に対して、それを乗り越えるだけの精神力を果たして育てられるのだろうかと思います。実際にうちの園の保育では穏やかで刺激がないため、新しい遊びをする子どもが少なく感じます。ひとつの刺激として、ヨコミネ式はアリだと思います。(保育士)

どんどんと新しいことに挑戦していける環境は、興味津々な子どもたちにとってもぴったりの環境と言えそうです。

 

「できること」は「可能性や進路」に直結します。私たち大人にも言えますが、経験をたくさん持っている人と、経験が不足している人では、将来の可能性や進路の面でまったく異なります。勉強することは楽しいことであり、やればやるだけ自分には達成感が返ってきます。それだけに、子どもたちには「できること」を増やすことで世界が広がることを覚えてほしいのです。(保護者)

子どもたちの将来がきになる保護者だからこそ、良い未来をつかむために「今のうちに出来ることを増やしてほしい」と考えるのでしょう。保育園で身につけた「挑戦するくせ」と「出来るという自信」は、小学校、中学校だけでなく、一生役立ちそうです。

 

「うまくいかない…」というときでも、子どもは必ずその答えを持っています。子どもから学ぶ姿勢を大切にすることによって、横峯先生の言葉にあるように「できない子どもはいない、ただ時間がかかるだけ」という実例を、この5年間で何度も目の当たりにしました。自らの力で次のステップにたどり着けたとき、何物にも代えられないのが、あの瞬間の「子どもたちの笑顔」です。(保育士)

保育士自身も学ぶことが多いのがヨコミネ式。効率が悪い、時間がかかると敬遠しがちなことも、保育士も一緒に取り組むことができるので、より子どもたち1人1人に沿った保育の目線がもてるようになります。

子どもたちのできることが増える、というのをメリットに感じている保育士・保護者が多いようです。子どもたちのこれからの将来を考えると、自立して自分で道を切り開ける力がつくというのは魅力的ですね。

ヨコミネ式のデメリット・懸念する点

もちろん、良いことばっかりではありません。比較的長い間実践されている教育法とはいえ、デメリットや懸念点もあがっています。それらも見てみましょう。

それぞれの幼稚園や保育園には、いろいろなことを考えている子どもがいます。なかには、側転やバック転に興味を持たない子どももいるのではないでしょうか。たしかに、30年継続された教育法ですから、素晴らしいものだと思いますが、教育方法として良いものだからといって、どの子どもにもやらせるべきだとは思えません。(幼稚園教諭)

運動が苦手な子にも運動を、音楽に興味がない子どもにも音楽の時間を、というのは、子どもによっては退屈さや窮屈さを感じてしまうようです。

 

実際にヨコミネ式を実践する保育園に通わせている保護者の方から、子どもはできるようになることが楽しいという話を聞きます。ただ、骨折などのケガがとても多いともお話してくださいました。保護者としては、子どものケガには最も敏感になりますよね…。どうしても、安全面への配慮が難しいのではという印象があります。(保護者)

出来ないことに挑戦したり、頑張ろうとするからこそ、怪我も多くなります。子どもの成長は大切ですが、健康もそれ以上に重要なことですよね。

 

私としては、そこまで徹底しなくても、子どもの可能性を伸ばすことができると考えています。勤務先の近所にも、ヨコミネ式を導入している保育園があります。しかし、「ウチの子どもには、合わない気がする…」、「せめて幼いときだけでも、たくさん遊んでほしい!」という考えで、うちの幼稚園を選んでくださる保護者の方がいらっしゃることも事実です。(幼稚園教諭)

子どもや保護者によって、合う教育法と合わない教育法がある、ということは認識しておくべきですね。

ヨコミネ式
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賛否両論のヨコミネ式

こうしてみると、幼児教育関係者や保護者の間でも、賛否両論があることがわかります。

保育に対して求めることや考え方によって、ヨコミネ式教育法の受け止め方は人それぞれです。

子どもたちがたくましく成長する姿やできることが増えることで、潜在的な可能性が引き出され、自分の力にしていくことは、子どもたちにとっても大きなやりがいになることでしょう。

しかしながら、運動や体操のときに骨折をはじめ、ケガをしてしまったときの対応や、肌に合わない子どもたちにどのような対応をするのか、懸念される問題も少なくないようです。

 

まとめ

現在、幼稚園や保育園では、さまざまな幼児教育が実践されています。我が子を預ける保護者からしても、現場で保育をしている保育士からしても、「これがベストだ!」といえるものは、それぞれことなるのではないでしょうか。保育士の求人サイトを使った転職を考えている保育士さんにとっても、「ヨコミネ式」を取り入れている保育園、といった求人の絞り込みが最近は可能になっていますので、該当する園の見学をしてみるのが自分自身の知見を増やす第一歩になります。

ご紹介したヨコミネ式教育法についても、賛否それぞれの意見をご紹介しました。

とはいえ、ヨコミネ式教育法をはじめ、保育や幼児教育の在り方に見識を深めることは、今後自分が子どもたちとどのようにかかわり、どのように保育や幼児教育を実践していくのかを考えるための良いきっかけになることでしょう。